観光コミュニティの力で
明日の「せとうち」を創る情報発信サイト

2023.12.18

【Ryokan尾道西山】総料理長 加茂健氏 インタビュー

【Ryokan尾道西山】総料理長 加茂健氏 インタビュー

国内外から多くの注目が集まるエリア尾道。
2023年4月総料理長加茂健氏を招いてRyokan尾道西山のレストラン【ようそろ】が開業。
加茂健氏は東京の銀座レカンを皮切りに、様々なフレンチレストランで経験を積み、本場ヨーロッパへ。スイス、東南アジアのカンボジアと21年間の海外生活を終え、尾道の文化と「西山別館」の歴史にインスパイアされた料理を提供。
フランス共和国農事功労章、シュヴァリエ勲章2017年をも受章した加茂氏の原動力とは。

 

 

 

ーレストランようそろのコンセプトを教えてくださいー


Ryokan尾道西山は好きなものを気兼ねなくオーダーできる旅館で、ユニークなオールインクルーシブスタイル、こだわりのワインや広島県の日本酒などと共に、尾道西山で過ごす夜を心ゆくまでお楽しみいただけます。

尾道は山や海へ5〜10分程度で行くことができ、新鮮な食材がすぐ手に入る恵まれた環境なので、その食材をどのように活かす事ができるかを考え、その時に心動かされた食材をオープンキッチンで仕上げる一期一会の料理をご提供しています。

自分のベースがフランス料理なので、そのベースに尾道の野菜や魚、発酵食品(尾道造酢)や熟成した昆布で出汁を取ったりと尾道のエッセンスを様々に取り入れ、現地の方々にも食文化についてヒアリングをしながらアレンジしています。海が近く新鮮なものが多く取れるため、干したものは食べない。魚も熟成はさせない。など地域ならではの特徴もメニューに活かしています。旬の食材も大切にしているので、冬だとジビエ。尾道で獲れるイノシシは瀬戸内の柑橘やどんぐりの餌を食べているので非常に美味しいです。猟では猟犬がイノシシの穴倉を見つけて寝ているところを仕留めるのですが、ストレスが無い状態で仕留めるので肉質がより良く、現在それを使って生ハムを作っています。

 

 

ーそのようなメニューの中でお客様に喜ばれたメニューはありますでしょうかー


その日に用意した魚や肉を実際にお客様にご覧いただき、それをカルパッチョでお出ししたり、瀬戸内海小エビのビスクープ(海老のクリームスープ)や、尾道産のレモンで作る自家製レモンチェロ、レモンのリゾット、アミューズブーシュでお出ししているコンソメと尾道の昆布出汁とフランス産モリーユ(アミガサ茸)を合わせた旨味のスープは、地産でとても喜ばれています。

 

 

ーオールインクルーシブ、飲料もペアリングとユニークなスタイルー
 

アルコールはワインや日本三大酒どころの一つ広島県西条の日本酒を多くご用意しています。料理に合うようにフレッシュ感のあるフルーティーなお酒などソムリエが選んでいます。製造主が日本食が好きで酒の酵母を持ち帰り白ワイン製造に利用した「シズク」という名のワインなどもお出ししています。

カウンターという特性を生かして、お客様とコミュニケーションをとりながら、お客様の好みとお料理に合うワインなどをペアリングしてご提供しています。

 

ー伝統ある旅館ー

 

「きれいになって感動しました」「懐かしい」「和食ではなくフレンチになったんですね」と西山別館の時からご利用頂いているお客様も多くいらしてくださいます。西山さんから教わった伝統の山芋とこんにゃくにゴマをすったもの、レンコンをすり揚げ物にしたもの(ニョッキに似てる)などもお召し上がりいただくと大変喜ばれます。

食器に関しては、古くから使われている蔵に漆塗りや備前焼などの器があリまして、そこから利用可能な食器を選別し、伝統を重んじながらも新しい食事やスタイルをお楽しみ頂ける工夫をしています。

 

 

ー今後の展望ー

 

またあの料理が食べたい。尾道西山の雰囲気を感じたい。とお客様に思っていただけるよう、尾道の文化や食材を取り入れながら自分の料理に落とし込み追求していければと思います。

 

「Ryokan 尾道西山」

1943年に創業して以降、文豪や著名人に愛されてきた由緒ある老舗宿「西山別館 」をリニューアル。尾道に訪れる旅人に、悠久な時を感じながら優雅な寛ぎを与え、まだ見ぬ新しい尾道・瀬戸内へいざなう宿として2023年4月にグランドオープン。 

 

予約はこちらから ☞ https://o-nishiyama.co.jp/

 

 

2023.12.15

 

注目のニュース/トピックス

FEATURED NEWS/TOPICS

ページトップへ